子どもの能力UP

教材を無料公開にしても成績が上がらないのはなぜ?

27歳高校の社会科教員さんからこんなご質問をいただきました。

非常に興味深く毎日拝見しております。

いきなりですが、堀江貴文さんをご存知でしょうか?

彼は「学校はオワコンだ」、「スマホがあれば誰でも勉強できるから学校なんかいく必要ない」とおっしゃってます。

一理あるものの、個人的にはスマホでいくら調べられるからといって、学校で勉強する事に比べると劣るだろうと考えてます。

堀江さんの意見についてはどう思いますか?

いやー…ぶっちゃけグレーゾーンです(笑)

学校は勉強する以外にも友達を作る場所だっりもしますので、そこら辺を加味すると学校がオワコンって主張は暴論かなーと思いますが。

ただ、堀江さんの言う「学校オワコン説」は知識をつけたり、スキルを習得したりする、言わば「学習」に対しての発言とお見受けしました。たしかに、対面授業とオンライン授業とではそこまで差はありませんし。

 

ので、もう一度そこら辺について調べてみたところ、こんな研究があったり。

無料教材は学習の質を改善するのか?

堀江さんが「学習オワコン説」を唱えているのも、OEPが発達してきたからだと思います。

OEPとはOpen Educational Resourceの略で、直訳すると「誰でもアクセスできる無料教材」てな感じ。

ネットなら私のようなブログ。映像授業なら「アオイゼミ」を筆頭に、今や無料で義務教育レベル以上の知識が簡単に手に入るんですな。

加えて、YouTubeには大学の講義やレクチャー動画も多数存在していて、もはや学校いらずとも言える訳です。

とすれば、貧困による教育格差もなくなりますので、「OERは素晴らしい!OERを実施すれば学習が改善される!」といった声が沢山出てきています。

そこで気になるのは、「無料教材を充実させたら本当に学習の質は改善するの?」って所。

この疑問については、ライス大学が調べてくれていまして、まず大きな結論から申しあげますと、

  • 確かに効果はあるけど、めっちゃ小さい!

です(笑)

この研究では、OERのアクセス率と成績について、大学生を想定して1万回シュミュレーシを行なっておりまして、結果は以下のグラフの通りです↓

研究者いわく、

過去10年には、OER教科書と商用教科書と比較し、学習成果を改善するかどうかを調べる文献がたくさんありました。

これらの研究の大部分では、OERテキストと商用テキストの間に大きな違いはありませんでした。

我々は、OERテキストが失敗する理由の1つがアクセス仮説に起因するだろうと主張します。

いくら無料で見れるようにしたところで、アクセス率を改善しなきゃ意味ないよねーとな。至極当たり前ですな。

で、全体的なOERの効果量はd=0.25でして、効果はありそうだけど、期待するなよ!って感じですねー。

そもそもOERについて根拠のあるデータは1つもない

研究者いわく、

OERの有効性に関して多数の研究が行われているにもかかわらず、残念ながらこれらの研究は学生の学習に対する影響について根拠のある知見を提供していない。

(中略)

たとえ、プラスの効果があったとしても、正しく検出できていないため、現時点でOERの研究は参考にならなだろう。

誰もがアクセスできる教材って良さそうだけど、本当に効果があるのかは現時点では不明なんだと。

こればっかりはどうしようもないので、今後の研究に期待ってことで。

まとめ

教育に応用すると?

①オープン教材が有効なのかどうかは現時点では誰もハッキリしたことは言えない。

 

②無料で見れるようにするだけでは意味がない。

 

③アクセス率が重要なので、毎日見るようにする工夫がなければいくら無料にしても効果は出ないだろう。

 

という事で、堀江さんの「学校オワコン説」はモチベーションの高い人には当てはまるかなーって感じですね。

「勉強するぞ!」ってモチベーションがあれば無料だろうとも最大限に活用するでしょうし。

ただ、人間は生粋の怠け者ですから、いくらコンテンツが無料であっても大半は見ないので、はやり暴論かなーと思います。

長くなりましたが、これまで出てきた知見をまとめると、

  • やりたい事が決まっていて、モチベーションが高いなら学校へ行かなくてもいい
  • 特にやりたい事もなく、怠けがちな人は学校へ行った方が知識や技能はつく
  • 学校は子ども達の目標を見つけたり、モチベーションを高くするのを助けるのに力を入れるといい

 

ってな感じでしょうかね。あと、スマホで勉強できるといっても、デメリットがありますので、対策をしなければ効果も半減してしまいます。

 

まぁ、全体的にみると学校はまだオワコンではないという事でひとつ。

 

 

って事で、教材を無料公開してもアクセス率を上げなければ何の意味もない!って話でしたー。

 

 

あなたならこの知識をどのように活用しますか?下記のコメント欄から、あなたが考えた応用法を是非とも教えて下さい!

 

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Phillip J. Grimaldi, Debshila Basu Mallick, Andrew E. Waters, Richard G. Baraniuk(2019).Do open educational resources improve student learning? Implications of the access hypothesis

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